ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2024.11.4 17:36日々の出来事

企画展と戦争遺構@広島

DOJO翌日、再び平和記念公園を訪れ、
原爆死没者追悼平和祈念館の企画展
「暁部隊 劫火へ向カヘリ-特攻少年兵たちのヒロシマ-」
を見た。



入り口にマルレのレプリカ。


企画展はどこなのかとぐるーーーっと回ったら、
なんのことはない、入口(というか出口?)の一角に
ちょっとした展示があるのみ。
だけど、原爆投下直後に陸軍船舶司令官が救護活動を
命じていることをちゃんと伝えていて、妙に感心してしまった。
以前行ったホロコースト記念館は、杉浦千畝のことは
褒め称えていても、同じくユダヤ人救出のために尽力した
樋口季一郎中将のことは1ミリも触れていない。

展示品は少ないけれど、大画面の映像が圧巻。
暁部隊の兵士たちの証言で構成され、それぞれに物語があった。
また、証言の音声は続いているのだけど、映像は途切れ、
ブラックアウトした中に白く、小さなテロップがポツン。
そうしたカットが効果的に入れ込まれていて、
かえって臨場感が生まれている。
白人の若い女性が目を真っ赤に腫らしていた。
地道に証言映像を撮りためてきた底力のようなものがあったな…。

そこから歩き、路面電車に乗り、さらに延々と歩き、
辿りついた先はこちら。

陸軍被服支廠。


以前から行きたいと思っていたのだけれど、
中心部からは少し離れているため、なかなか訪問が叶わなかった。

住宅街と学校の合間に、いきなり、この巨大な建造物。
鉄製の扉はところどころひしゃげている。
軍服や軍靴を作っていて、原爆投下後は救護所にもなった。
なんと今年に入って重要文化財に指定されていた!

隣の工業高校の校庭からは、部活動にいそしむ若人たちの掛け声。

しばし佇む。

萌えました。

どうか良いカタチで戦争遺構として保存されますように。
佇みすぎて、あやうく帰りの新幹線に乗り遅れるところでした。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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